この記事は、ENEOSモビリニアで日々多くの車に触れている洗車のプロが監修しています。
鉄粉除去についてお悩みではありませんか？
「洗車したのに、なぜかボディの表面がザラザラする…」
その不快な手触りの正体は、目に見えないほど小さな金属の粉「鉄粉」かもしれません。
実は、鉄粉はただの汚れと侮ってはいけません。
車体に付着したまま放置すると、塗装を傷め、頑固なサビを発生させる厄介な存在です。
しかし、正しい知識と手順で鉄粉除去を行えば、愛車の輝きを取り戻せます。
さらに、サビのリスクから守ることも可能です。
そこでこの記事では、車のメンテナンスのプロが徹底的に解説します。
鉄粉の正体から、ご自身でできる安全な鉄粉除去の方法、プロに任せるメリット、そして最強の予防策まで。
ぜひ参考にしてください。
第1章：車の敵「鉄粉」とは？その正体と放置するリスク
まずは、鉄粉が何なのかを正しく理解しましょう。
そして、なぜ車に付着するのかを知ることから始めます。
鉄粉が付着する主な原因
鉄粉は空気中に漂っています。
そのため、走行中や駐車中を問わず、気づかないうちに車体に付着します。
主な発生源は以下の通りです。
- ブレーキダスト: 走行中の車がブレーキをかける際に発生します。ブレーキパッドとローターが削れて出る鉄粉です。これが最も一般的な原因です。
- 鉄道の線路: 電車が線路を走る際の摩擦でも鉄粉が発生します。線路の近くでは車に付着しやすくなります。
- 工場地帯: 製鉄所や鉄工所などの周辺です。製造過程で発生した鉄粉が風に乗って飛散します。
特に、交通量の多い道路や鉄道沿線、工業地帯にお住まいの方は注意が必要です。
また、そうした場所を頻繁に走行する車も、鉄粉が付着しやすい環境にあります。
危険！鉄粉を放置してはいけない理由
付着した鉄粉を放置すると大変です。
なぜなら、雨や夜露などの水分と反応して酸化（サビ）が始まるからです。
このサビが塗装面に食い込むように固着します。
その結果、「もらいサビ」という現象を引き起こします。
- 美観を損なう: ボディ全体のツヤがなくなります。特に白い車や淡い色の車では、茶色い斑点が目立つようになります。
- 塗装を劣化させる: 鉄粉が食い込んだ塗装面は、洗車では落ちない頑固な汚れとなります。これが塗装の劣化を早めます。
- 車体のサビにつながる: 塗装表面のサビが進行すると、塗装の内側にある鋼板にまで達します。最悪の場合、車体そのもののサビを誘発する可能性があります。
ここまで進行すると修理費用も高額になります。
したがって、早期の鉄粉除去が非常に重要なのです。
第2章：【DIY編】自分でできる！正しい鉄粉除去の手順と注意点
「もしかして鉄粉かも？」
そう思ったら、専用の除去剤を使って自分でケアすることも可能です。
ここでは、失敗しないための道具の選び方と正しい手順を解説します。
鉄粉除去剤の種類と選び方
市販の鉄粉除去剤には、主に3つのタイプがあります。
それぞれの特徴を理解しましょう。
そして、ご自身の車の状態や作業のしやすさで選んでください。
| タイプ | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
| スプレータイプ | 吹きかけて洗い流すだけなので作業が簡単。 ボディに触れないため傷をつけるリスクが極めて低い。 | 頑固に固着した鉄粉は一度で落ちない場合がある。 | 初心者の方、作業時間を短縮したい方 |
| 粘土タイプ | 物理的に鉄粉を絡め取るため、ザラザラ感をしっかり除去できる。 | 強くこすりすぎると傷の原因になる。 作業に手間と時間がかかる。 | 頑固な鉄粉を確実に除去したい方、作業に慣れている方 |
| クロスタイプ | 粘土と同様の効果があり、クロス状なので広範囲を効率的に作業できる。 | 粘土タイプ同様、使い方を誤ると傷をつけるリスクがある。 | 効率よく作業したい方 |
【プロの視点】
初心者の方が最も安全に作業できるのはスプレータイプです。
なぜなら、鉄粉に反応して液体が紫色に変化するものが多く、効果が目に見えて分かりやすいからです。
失敗しない！鉄粉除去の4ステップ
- 【最重要】まずはシャンプーで洗車する最初に、ボディ表面の砂やホコリをしっかり洗い流します。これを怠ると、後の作業で砂やホコリを引きずってしまいます。その結果、ボディに無数の傷をつける原因になります。
- 除去剤を正しく使用する各製品の使用方法に従って作業します。スプレータイプの場合: ボディが濡れたままでも使える製品が多いです。車全体に吹きかけ、紫色に反応したら数分放置します。液剤が乾く前に次のステップに進むのがコツです。粘土・クロスタイプの場合: ボディに水を流しながら、滑らせるように優しくこすります。絶対に乾いた状態でこすってはいけません。
- 鉄粉が落ちたか確認指の腹でそっとボディを撫でてみてください。ザラザラ感がなくなっているか確認します。まだ残っている場合は、無理に一度で落とそうとしないでください。2の工程を繰り返しましょう。
- 水で全体をしっかり洗い流す除去剤の成分が残らないよう注意してください。大量の水で丁寧に洗い流します。特にスプレータイプは、成分が残るとシミの原因になることがあります。そのため、念入りに行いましょう。
第3章：【プロにお任せ編】安心・確実な鉄粉除去と予防策
「自分でやるのは不安…」
「もっと完璧に仕上げたい」
そう思う方は、プロに任せるのが賢明です。
プロによる鉄粉除去のメリット
- 傷のリスクがない安心感: プロは車の塗装に関する深い知識と経験を持っています。状態に合わせた最適な液剤とツールを選びます。そのため、塗装にダメージを与えることなく鉄粉だけを確実に除去できます。
- 仕上がりの美しさ: 専用の設備と技術を使います。DIYでは難しい細部まで完璧に仕上げます。鉄粉除去後のボディは、新車のようなツルツルとした手触りと輝きを取り戻します。
手洗い洗車から鉄粉除去まで、お近くのENEOSモビリニアのガソリンスタンドでも専門スタッフがご相談を承ります。
ぜひ、お気軽にお声がけください。
最強の予防策！「ボディコーティング」の効果
鉄粉除去とあわせて最もおすすめしたいのが、プロによるボディコーティングの施工です。
硬いガラス質の被膜が塗装面を覆います。
それにより、以下のような絶大な効果が期待できます。
- 鉄粉が付着しにくくなる: コーティング被膜が静電気の発生を抑えます。その結果、汚れを寄せ付けにくくします。
- 鉄粉が固着しにくくなる: 万が一鉄粉が付着しても安心です。塗装面に直接食い込むのを防ぐため、普段の洗車で簡単に洗い流せるようになります。
- 洗車が圧倒的に楽になる: 汚れが落ちやすくなります。そのため、日々のメンテナンスが格段に楽になり、美しい状態を長く維持できます。
鉄粉の悩みから解放されたいなら、コーティングは最も効果的な投資と言えるでしょう。
まとめ：定期的なケアで愛車をサビから守ろう
車のボディに付着する鉄粉。
放置すると美観を損なうだけでなく、サビを発生させてしまう厄介な存在です。
しかし、その正体と正しい対処法を知っていれば、決して怖いものではありません。
- 定期的にボディの状態をチェックし、ザラつきを感じたら早めに対処する。
- DIYで行う場合は、必ず正しい手順を守り、無理にこすらない。
- 不安な場合や完璧な仕上がりを求めるなら、迷わずプロに相談する。
- 最強の予防策として、ボディコーティングを検討する。
これらのポイントを実践してください。
そして、愛車を鉄粉のダメージから守り、長く美しい状態を保ちましょう。
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