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自動車保険

2025.09.19

自動車保険の特約、本当に必要?あなたのライフスタイルに合わせた選び方ガイド

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自動車保険の更新が近づいてくると、現在の保険料の負担や補償内容の複雑さに頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。なんとなく前回と同じ特約を付けてしまったり、必要かどうか分からないまま高額な特約を選んでしまったりしていませんか。この記事では、運転スタイルやライフスタイルに本当に必要な特約だけを見極めるためのガイドを提供します。無駄な保険料を削減しつつ、万が一の時にしっかり役立つ最適な保険プランを設計できるよう、ぜひ最後までお読みください。

自動車保険の「特約」とは?基本の補償との違いを解説

自動車保険の契約を考える際、「基本補償」と「特約」という言葉をよく耳にしますが、これらは自動車保険を構成する異なる要素です。例えるなら、基本補償は家を建てる際の土台や骨格のようなもので、車の運転に伴う基本的なリスク、つまり人や物への損害、ご自身の怪我、そしてご自身の車の損害といった主要な部分をカバーします。一方、特約は、その家の内装や設備にあたるもので、基本補償だけでは対応しきれない特定の状況や、より手厚いサポートが必要な場合に、個別のニーズに合わせて追加できるオプションです。

このセクションでは、まず自動車保険の基本補償がどのようなもので構成されているのかを理解し、その上で特約がどのような役割を果たし、どのように基本補償を補強するのかを分かりやすく解説していきます。運転スタイルやライフスタイルに合わせて、最適な保険プランを組み立てるための基礎知識をここでしっかりと身につけましょう。

まずは基本補償をおさらい

自動車保険の「基本補償」は、万が一の事故の際に最も重要な役割を果たす部分です。これは、法律で加入が義務付けられている自賠責保険だけではカバーしきれない損害を補うためのもので、任意保険の核となります。主に以下の4つの柱で構成されています。

「対人賠償保険」は、事故で他人を死傷させてしまった場合に、自賠責保険の支払限度額を超えた部分を補償するものです。無制限で契約することが一般的で、高額な賠償責任に備える上で最も重要な補償と言えるでしょう。「対物賠償保険」は、事故で他人の車や電柱、ガードレール、家屋といった物に損害を与えてしまった場合の賠償費用を補償します。こちらも無制限で契約することで、高額な損害賠償に備えることができます。

「人身傷害保険」は、ご自身や同乗者が事故で死傷した場合に、過失割合に関わらず、治療費や休業補償、精神的損害などを保険金額の範囲内で支払う補償です。相手からの賠償を待たずに保険金が支払われるため、事故後の生活を安定させる上で非常に役立ちます。そして「車両保険」は、ご自身の車が事故、盗難、災害などで損害を被った場合に、修理費用などを補償するものです。車の修理費用は高額になることが多いため、新車や高価な車に乗っている方にとっては特に重要な補償となります。

特約の役割 – 基本補償をカスタマイズするオプション

基本補償で車の運転に伴う主要なリスクはカバーされますが、すべての状況に対応できるわけではありません。そこで「特約」の出番となります。特約は、基本補償では足りない部分や、特定のニーズに合わせたリスクに備えるための「カスタマイズオプション」と考えると分かりやすいでしょう。

例えば、基本の対物賠償保険で相手の車への損害はカバーされますが、もし相手がフェラーリのような高級車で、修理費用が数千万円に及ぶような場合、基本補償だけでは不安を感じるかもしれません。また、事故の相手が無保険だったり、過失割合で争いになったりして、ご自身で弁護士に相談する必要が出てきた場合、その弁護士費用は基本補償の範囲外です。このようなケースで役立つのが「弁護士費用特約」であり、法律相談や弁護士への依頼費用を補償してくれます。

他にも、外出先で車が故障して動かせなくなった際にレッカー移動を依頼したり、遠方で事故を起こしてしまい、宿泊が必要になったりする場合に利用できる「ロードサービス特約」などがあります。このように特約は、運転の頻度や車の使い方、家族構成など、個々のライフスタイルに合わせて、本当に必要な補償をピンポイントで追加できる柔軟性を持っています。無駄な保険料を支払うことなく、ご自身の安心を最大限に高めるために、特約を賢く選ぶことが重要です。

【ライフスタイル別】おすすめの特約・不要な特約

自動車保険の特約は、運転者の年齢、運転頻度、車の使用目的など、一人ひとりのライフスタイルによってその必要性が大きく変わります。このセクションでは、具体的なケーススタディを通して、運転習慣や家族構成に本当に合った特約はどれなのか、そして逆に保険料を無駄にしているかもしれない不要な特約はないか、詳しく掘り下げていきます。ご自身の状況と照らし合わせながら、最適な自動車保険プランを見つけるヒントとしてご活用ください。

ケース1:毎日運転する通勤・営業ドライバー

毎日仕事で車を使ったり、長距離通勤をしていたりするドライバーは、運転時間が長くなるため、事故に遭遇するリスクが相対的に高まります。走行距離が長くなることで車両の摩耗も進みやすく、故障のリスクも考慮に入れる必要があります。このような運転頻度が高いライフスタイルでは、万が一の事故やトラブルが発生した際に、迅速かつ手厚いサポートを受けられる保険内容が特に重要です。運転スタイルを振り返り、どのようなリスクに備えるべきかを明確にすることで、本当に必要な特約を選び出すことができます。

おすすめの特約

毎日車を運転するドライバーの方には、まず「弁護士費用特約」の付帯をおすすめします。たとえご自身に過失がほとんどない「もらい事故」であっても、相手方との示談交渉は精神的な負担が大きく、専門知識が必要になる場合があります。弁護士費用特約があれば、弁護士への相談や依頼にかかる費用を保険でカバーできるため、安心して交渉を進めることが可能です。保険会社によっては、法律相談費用まで補償の対象となる場合もあります。

次に、長距離運転や頻繁な運転に伴う車両トラブルに備える「ロードサービス特約」も非常に重要です。バッテリー上がりやパンクといった軽度なトラブルから、事故によるレッカー移動まで、幅広い状況に対応してくれます。単にレッカー移動費用を補償するだけでなく、故障や事故で移動できなくなった際の宿泊費用や、帰宅するための交通費を補助してくれるサービスが付帯しているプランもあります。ご自身の運転ルートや運転時間帯、万が一の際の移動手段なども考慮し、サービスの充実度で選ぶと良いでしょう。

不要な可能性が高い特約

毎日運転するドライバーの場合、年間走行距離が短いことを前提とした保険料割引は、そのメリットを享受しにくいため、あまり意識する必要はないでしょう。ご自身の走行距離が長ければ長いほど、これらの割引は適用外となるか、割引率が低くなる傾向にあります。

また、友人の車を一時的に運転する際などに利用する「ちょいのり保険」のような1日単位の自動車運転者保険でカバーできるような補償を、ご自身の保険に高額な費用を払ってまで付帯させる必要性は低いと考えられます。これは、ご自身がメインの運転者であるため、ご自身の保険でしっかりとカバーされていれば十分だからです。重複する補償は無駄な保険料につながるため、注意が必要です。

ケース2:週末がメインのサンデードライバー

週末を中心に運転を楽しむサンデードライバーの方々は、平日はあまり車に乗らないため年間走行距離は短めです。しかし、不慣れな土地へのレジャーや長時間の駐車が多くなる傾向があります。こうした運転状況は、日常的に車を利用する方々とは異なる特有のリスクを伴いますので、ご自身のライフスタイルに合わせた自動車保険の選び方が重要になります。

おすすめの特約

サンデードライバーの方におすすめしたいのは、まず年間走行距離に応じた保険料割引制度を最大限に活用することです。多くの保険会社では、年間の走行距離が短いほど保険料が安くなるプランを提供しています。ご自身の走行距離を正確に把握し、最適なプランを選ぶことで、無理なく保険料を節約できます。

また、ショッピングモールなどの駐車場での当て逃げやいたずらに備えるために、車両保険はエコノミー型ではなく一般型を選んでおくことをおすすめします。エコノミー型は補償範囲が限定されることが多いですが、一般型であれば単独事故や原因不明の損害もカバーされるため、より安心です。例えば、「駐車中の車にいつの間にか傷がついていたが、誰がぶつけたか不明」といった場合でも、一般型車両保険があれば補償される可能性があります。

弁護士費用特約は、運転頻度に関わらずすべての方にとって非常に有用です。ご自身に過失が少ない「もらい事故」の場合、保険会社は示談交渉を代行できません。このような状況で弁護士費用特約があれば、費用を気にせず専門家である弁護士に示談交渉を依頼できるため、精神的な負担を大きく軽減し、納得のいく解決につながりやすくなります。

不要な可能性が高い特約

サンデードライバーの方にとって、平日の通勤や業務での使用を補償するような特約は、ご自身の運転実態に合わないため、不要である可能性が高いです。例えば、走行距離無制限のプランや、業務使用を前提とした手厚いロードサービスなどは、週末利用が中心の方には過剰な補償となり、保険料の無駄につながることがあります。

保険料を節約したいというご自身の目標を達成するためには、現在の運転スタイルと照らし合わせて、本当に必要な補償だけを選択することが重要です。運転スタイルに合わない、使う可能性の低い特約に保険料を支払うことは、無駄なコストになってしまいますので、加入前にしっかり見直しましょう。

ケース3:免許取り立ての初心者や若いドライバー

免許を取り立ての初心者の方や、年齢が若いドライバーの方は、残念ながら一般的に事故率が高いとされており、その分自動車保険の保険料も割高になる傾向があります。そのため、「いかに補償を充実させながら、保険料を抑えるか」という二つの課題に同時に向き合うことが大切になります。

おすすめの特約

運転にまだ慣れていない初心者の方や若いドライバーの方には、万が一の単独事故や自損事故のリスクに備えることが非常に重要です。例えば、電柱に衝突してしまったり、溝に脱輪してしまったりといったケースでは、相手のいない事故となるため、基本補償だけでは対応できません。そのような損害もしっかりカバーしてくれる「一般型の車両保険」は、車両本体の修理費用を補償してくれるため、特に優先して検討することをおすすめします。

また、ご自身や同乗者の方が事故によって大怪我を負ってしまった場合に備え、手厚い治療費や休業補償などをカバーする「人身傷害保険」の補償額を十分に設定しておくことも大切です。人身傷害保険は、ご自身の過失割合に関わらず保険金が支払われるため、万が一の際に経済的な不安を大きく軽減してくれます。

保険料を抑える工夫も忘れずに

若いドライバーの方の自動車保険は、高額になりがちですが、補償の質を落とさずに保険料を抑えるための工夫はいくつかあります。まず、「運転者限定特約」で運転者の範囲を本人や家族に限定したり、「年齢条件」で運転できる人の年齢を制限したりすることで、保険料を大きく安くできる場合があります。特に、親の車をたまに借りて運転するようなケースでは、親の保険に年齢条件特約などを付帯させることで、個別で保険に加入するよりも安く済むことがあります。

また、車選びの段階で、型式別料率クラスが低い車種、つまり事故率が低いと評価されている車を選ぶことも有効です。さらに、最近の車に搭載されているエアバッグや衝突被害軽減ブレーキなどの安全装置は、保険料の割引対象となることが多いため、これらの有無も確認しましょう。これらの工夫を組み合わせることで、賢く保険料を抑えながら、必要な補償を確保することができます。

ケース4:家族で複数台の車を所有している

ご家族で複数台の車を所有されているケースは少なくありません。例えば、夫婦それぞれが通勤に車を使う場合や、お子さまが免許を取得して新たに車を購入した場合などが挙げられます。このような状況で自動車保険を個別に契約すると、補償が重複してしまったり、適用されるはずの割引の機会を逃してしまったりすることがあります。そのため、家計全体の保険料負担を抑えつつ、必要な補償を効率的に組み合わせるための見直しが重要となります。

複数台所有の場合には、各車両の利用状況や主な運転者、補償内容などを総合的に考慮し、最適な保険の組み方を検討することが求められます。例えば、メインで運転する方が異なる場合や、車両ごとに使用頻度が大きく異なる場合など、それぞれの状況に合わせて保険プランを最適化することで、無駄なく必要な補償を確保し、保険料も抑えることが可能になります。

おすすめの特約・割引

ご家族で複数台の車を所有されている場合、保険料を賢く節約できる「セカンドカー割引(複数所有新規割引)」はぜひ活用したい制度です。これは、すでに一台目の自動車保険を契約しており、その保険の等級が11等級以上の場合に、二台目以降の車を新規契約する際に適用される割引です。通常、新規契約は6等級からスタートしますが、この割引が適用されると一台目と同じ高い等級からスタートできるため、大幅な保険料の節約につながります。

また、ご家族で複数の自動車保険を契約されている場合、「個人賠償責任特約」や「弁護士費用特約」のように、補償内容が重複しているケースがないか確認することが大切です。これらの特約は、ご家族のどなたか一人が加入していれば、同居のご家族全員が補償の対象となる場合がほとんどです。例えば、ご主人の自動車保険に弁護士費用特約が付帯していれば、奥さまの自動車保険に別途付帯する必要がないことがあります。このように、重複している特約を整理することで、無駄な保険料の支払いを防ぎ、家計全体の保険料を最適化することができます。

意外と知らない?知っておくと得する特約一覧

自動車保険には、基本的な補償だけではカバーしきれない、もしもの時に役立つさまざまな特約が存在します。これらは普段あまり意識することがないかもしれませんが、いざという時に大きな助けとなり、日々の安心感にもつながるものです。ここでは、多くの人が見過ごしがちながらも、知っておくことで「こんな時にも使えるのか」という発見があるような、具体的な特約をご紹介します。

事故対応を強力にサポートする特約

事故が発生した際、精神的な負担に加え、示談交渉や手続きなど多くの対応が必要になります。そんな時に頼りになるのが、事故対応を強力にサポートする特約です。中でも「弁護士費用特約」は、その真価を発揮する場面が多々あります。

例えば、相手側が無保険だったり、過失割合で意見の相違があったりする「もらい事故」の場合、ご自身の保険会社は示談交渉を代行することができません。このような状況で、弁護士費用特約があれば、費用を気にすることなく専門家である弁護士に示談交渉を依頼できます。これにより、ご自身の負担を大幅に軽減し、より有利な条件で解決を目指せる可能性が高まります。

また、「ロードサービス」も事故対応をサポートする重要な特約です。単にレッカー移動を提供するだけでなく、事故現場からの代替交通手段の手配費用、宿泊費、さらには帰宅交通費まで補償する手厚いプランもあります。長距離の移動中や遠方での事故でも、このようなサービスが付帯していれば、突然のトラブルにも落ち着いて対応できますので、安心して運転に集中できるでしょう。

日常生活のリスクもカバーする特約

自動車保険の特約の中には、自動車事故だけでなく、日常生活で起こりうるさまざまな賠償リスクまでカバーしてくれる、非常に利便性の高いものもあります。その代表的なものが「個人賠償責任特約」です。

この特約は、ご自身やご家族が日常生活の中で、誤って他人に損害を与えてしまった場合に発生する法律上の賠償責任を補償します。具体的な事例としては、お子さんが自転車に乗っていて他人にぶつかり怪我をさせてしまったケース、飼っている犬が散歩中に他人を噛んでしまったケース、あるいは買い物中に誤って商品を破損させてしまったケースなどが挙げられます。このような予期せぬトラブルは誰にでも起こり得るものですが、高額な賠償金を請求される可能性もゼロではありません。

個人賠償責任特約は、自動車保険の特約として非常に安価な保険料で付帯できることが多く、万が一の際に大きな「お守り」となります。既に火災保険や傷害保険、クレジットカードの付帯サービスなどで加入されている場合もありますので、重複加入による無駄がないか確認することをおすすめしますが、もし未加入であれば、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。

万が一の車両損害に備える特約

大切な愛車に万が一の損害が生じた際に役立つ、一歩進んだ特約も存在します。「車両新価保険特約」は、新車で購入してから一定の期間内に大きな損害を受けた場合、修理費用ではなく、同じ新車を再購入するための費用が補償される特約です。

新車の場合、修理費用が高額になったり、事故によって車の価値が大きく下がってしまったりすることがあります。この特約があれば、購入時の状態に近い車を取り戻せるため、経済的な負担を大幅に軽減できます。特に新車に乗られている方にとっては、非常に心強い特約と言えるでしょう。

また、「身の回り品補償特約」も、知っておくと便利な特約の一つです。これは、自動車事故によって車内に積んでいたゴルフバッグ、キャンプ用品、スマートフォンなどの手荷物やレジャー用品が損害を受けた場合に、その損害額を補償してくれるものです。特に週末にレジャーで車を使う機会が多い方や、趣味の道具を車に積んで移動する機会が多い方にとっては、もしもの時に大切な持ち物を守るための有効な手段となります。

特約選びで失敗しないための3つのチェックポイント

自動車保険の特約を選ぶ際に、つい「あれもこれも」と手広く補償をつけがちですが、本当にご自身のライフスタイルに合ったものを選べているでしょうか。ここでは、保険料と補償内容のミスマッチを防ぎ、本当に価値のある保険を組むために、押さえておくべき3つのチェックポイントをご紹介します。このポイントをしっかり確認することで、無駄な保険料を支払うことなく、いざという時に役立つ最適なプランを見つけることができるでしょう。

ポイント1:自分の運転スタイルと頻度を把握する

特約選びで最も大切なことの一つは、ご自身の運転スタイルと頻度を客観的に把握することです。年間走行距離はどのくらいか、主に通勤・通学で車を使うのか、それとも週末のレジャーが中心なのか、誰が主に運転するのかといった情報は、保険料を大きく左右するだけでなく、必要な特約を見極めるための基本的な情報となります。

例えば、年間を通してほとんど車に乗らない方であれば、走行距離に応じた割引が適用される特約を選ぶことで、保険料を大幅に節約できる可能性があります。反対に、毎日長距離を運転する方であれば、ロードサービスが充実した特約や、弁護士費用特約のように事故対応を強力にサポートしてくれる特約が特に重要になります。また、運転者を「本人限定」や「夫婦限定」にすることで保険料が安くなる場合がありますので、誰が車を運転するのかを明確にすることが大切です。

これらの要素を具体的に書き出し、ご自身の運転実態と保険の補償内容が合致しているかをじっくり検討しましょう。漠然とした不安から不必要な特約を付けてしまうのではなく、ご自身の運転スタイルに基づいた合理的な選択を心がけてください。

ポイント2:他の保険との補償の重複を確認する

自動車保険の特約の中には、すでに加入している他の保険や、ご家族の保険契約でカバーされている補償と重複しているケースが少なくありません。特に注意したいのが「個人賠償責任特約」です。この特約は、自動車事故以外の日常生活における賠償責任(例えば、お子さんが自転車で他人に怪我をさせてしまった、飼い犬が他人を噛んでしまったなど)をカバーするものですが、火災保険や傷害保険、あるいはクレジットカードに付帯している場合があります。

もし、ご自身やご家族が加入している他の保険にすでに個人賠償責任特約が付帯しているのであれば、自動車保険で新たに加入する必要はありません。重複して加入しても補償が二重になるだけで、保険料だけが無駄になってしまいます。複数の保険証券を確認し、補償内容が重複していないかをチェックしましょう。

また、ご家族が加入している自動車保険の補償範囲も確認することが重要です。例えば、ご家族の自動車保険に弁護士費用特約が付帯しており、同居の親族が補償対象となっている場合、ご自身で新たに加入する必要がないかもしれません。保険会社や保険商品によって補償範囲は異なりますので、不明な点があれば保険会社や代理店に問い合わせて、詳細を確認することをおすすめします。

ポイント3:保険料と補償内容のバランスを考える

自動車保険を選ぶ際、保険料は節約したいけれど、万が一の時に補償が不十分では困る、という思いは誰もが抱くものです。この「保険料」と「補償内容」の最適なバランスを見つけることが、賢い保険選びの最終ポイントとなります。

特に車両保険を検討する際には、「万が一の事故で、いくらまでなら自己負担できるか?」という視点から、免責金額(自己負担額)の設定を考えることが有効です。免責金額とは、事故が起きて保険金を受け取る際に、ご自身で負担する金額のことです。例えば、免責金額を5万円に設定した場合、車の修理に20万円かかったら、保険会社からは15万円が支払われ、残りの5万円はご自身で支払うことになります。

一般的に、免責金額を高く設定すればするほど、保険料は安くなります。日頃から安全運転を心がけており、少額の自己負担であれば許容できるという方であれば、免責金額を高く設定することで保険料を抑えることができます。しかし、いざという時の出費を抑えたい場合は、免責金額を低く設定するか、なしにすることも可能です。ご自身の経済状況や、リスクに対する考え方に基づいて、最適なバランスを見つけることが重要です。

最適なプランは見積もりで比較しよう

ここまでで、ご自身の運転スタイルやライフスタイルに合った特約の候補が絞れてきたことと思います。しかし、実際に最適な自動車保険プランを見つけるには、さらに一歩進んだアクションが必要です。それは、複数社の自動車保険を見積もりで比較することです。このプロセスを通じて、ご自身にとって最もコストパフォーマンスに優れた保険会社とプランを見極めることができます。

なぜ複数社の見積もりが重要なのか?

自動車保険は、同じ補償内容や特約の組み合わせであっても、保険会社によって保険料が大きく異なることが少なくありません。これは、各保険会社が独自のリスク評価モデルや経営戦略を持っているためです。例えば、特定の車種や年齢層の事故率を低く見積もっている会社もあれば、オンライン契約に特化することでコストを抑え、保険料に反映させている会社もあります。

また、特約やサービスの内容にも違いがあります。ある会社では有料で提供されるロードサービスが、別の会社では基本補償に含まれていたり、サービス範囲がより広かったりするケースも珍しくありません。例えば、レッカー移動の距離制限、宿泊費用や帰宅交通費の補償の有無など、細部にわたる違いが多岐にわたります。こうした違いは、実際に事故やトラブルに遭遇した際に大きな差となって現れる可能性があります。

そのため、たった1社の情報だけで判断してしまうと、より安価で手厚い補償のプランを見過ごしてしまうリスクがあります。複数社の見積もりを比較することで、ご自身のニーズに最も合致し、かつ経済的な負担も少ない最適なプランを見つけることができるのです。

オンライン一括見積もりで簡単比較

複数の保険会社から見積もりを取ることは、以前は手間がかかる作業でした。しかし、現在ではオンラインの一括見積もりサービスを利用することで、このプロセスが非常に手軽に行えるようになっています。一度の入力で複数の保険会社の見積もりをまとめて取得できるため、各社のウェブサイトを個別に訪問する手間が省け、効率的に比較検討を進めることができます。

このサービスの最大のメリットは、その手軽さとスピードです。見積もりに必要な情報は、主に運転される方の年齢、車種、現在の年間保険料と満期月、そして希望する補償内容といった基本的なものです。これらの情報があれば、現在の保険証券が手元になくても、最短10秒程度で概算の保険料が提示されるサービスもあります。これにより、ご自身の忙しいスケジュールの中でも、隙間時間を利用して簡単に保険の見直しを進められます。

ただし、オンライン一括見積もりサービスで表示される保険料はあくまで概算であり、正式な契約時の保険料とは異なる場合がある点には注意が必要です。また、見積もり条件が実際に加入する際の補償内容や割引と異なる可能性もあります。最終的に契約する際には、必ず保険会社のパンフレットや重要事項説明書、約款を詳細に確認し、補償内容や特約、適用される割引について納得した上で手続きを進めるようにしましょう。

まとめ:自分だけの最適な自動車保険を設計しよう

ここまで、自動車保険の基本補償と特約の役割、そしてさまざまなライフスタイルに合わせた特約の選び方について詳しく解説してきました。自動車保険に「これが唯一の正解」というものはありません。運転スタイルや家族構成、予算、そして「万が一の際にどこまで自分で対応できるか」という個人の価値観によって、最適な保険プランは大きく異なります。

この記事を通じて得た知識を活かし、ご自身の現在の保険内容を見直してみてください。これまで「なんとなく」で加入していた特約や、逆に「こんな補償もあったんだ」という新たな発見があったかもしれません。無駄な保険料を支払わないためにも、そして本当に必要な時に頼りになる保険であるためにも、ご自身の状況と照らし合わせて、見直しを進めることが大切です。

最終的に、最も納得のいく自動車保険を見つけるためには、オンラインの一括見積もりサービスを活用し、複数の保険会社から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。そして、契約を結ぶ前には必ず、重要事項説明書や約款を隅々まで確認し、補償内容、免責事項、保険期間などをしっかりと理解するようにしてください。ご自身にとって最適な自動車保険を設計し、安心で快適なカーライフを送るための一助となれば幸いです。

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