はじめに
「自分の車、ハイオクとレギュラーどっちだっけ?」「ハイオク仕様車にレギュラーを入れると壊れるって本当?」「そもそも何が違うの?」

ガソリンスタンドで、ふとこんな疑問を抱いたことはありませんか? この記事を読めば、ガソリンの種類ごとの明確な違いから、あなたの車に最適な燃料の選び方、そして「もしも」の時の対処法まで、すべてが分かります。無駄な出費や車のトラブルを防ぎ、安心してドライブを楽しむための知識を身につけましょう。
結論:あなたの車の推奨ガソリンはこう調べる!
細かい理屈の前に、まずはご自身の車の「正解」を知りましょう。確認方法はとても簡単です。
1. 給油口のフタの裏を見るのが一番早い!
車の給油口を開けて、フタの裏側を確認してください。「無鉛プレミアム」や「無鉛レギュラーガソリン」といったステッカーが貼ってあります。
- 「無鉛プレミアム」 → ハイオクが推奨です。
- 「無鉛レギュラー」 → レギュラーが推奨です。

2. 車の取扱説明書を確認する
手元に取扱説明書があれば、「使用燃料」や「仕様(スペック)」の項目で確認できます。
3. メーカー公式サイトで調べる
「(車種名) 推奨燃料」などで検索するか、メーカー公式サイトのスペック表でも確認可能です。
ガソリンの基本知識
オクタン価とは?
「オクタン価」とは、ガソリンの**「ノッキングの起こしにくさ(耐ノック性)」**を示す数値です。 ノッキングとは、エンジン内部で意図しないタイミングでガソリンが燃焼してしまう「異常燃焼」のこと。このノッキングが頻繁に起こると、エンジン性能が低下したり、異音が発生したり、最悪の場合はエンジンが故障したりする原因になります。
オクタン価が高いほど、ノッキングが起きにくい高品質なガソリンである、と覚えておきましょう。
「ハイオク」は「ハイオクタン」の略
よく聞く「ハイオク」とは、「ハイオクタン価ガソリン」の略です。その名の通り、オクタン価が高いガソリンのことを指します。
ガソリンの種類の違い
では、具体的に「レギュラー」と「ハイオク」は何が違うのでしょうか。軽油との違いも含めて表にまとめました。
| 種類 | JIS規格オクタン価 | 特徴 | 主な用途(車種の例) |
|---|---|---|---|
| レギュラー | 89.0以上 | 日本で最も一般的なガソリン。多くの国産車で指定されている。 | 軽自動車、コンパクトカー、ミニバン、セダンなど |
| ハイオク | 96.0以上 | 高い圧縮比のエンジン向け。燃焼効率を高め、エンジンの性能を最大限に引き出す。洗浄剤などが添加されている場合も多い。 | スポーツカー、高出力車、ターボ車、多くの輸入車 |
| 【注意】軽油 | ― | ディーゼルエンジン専用の燃料。 ガソリンとは全くの別物で、ガソリン車には絶対に入れてはいけません。 | トラック、バス、SUVや乗用車のディーゼル車 |
【Q&A】ガソリンのよくある疑問を徹底解消!
ここからは、皆さんが特に気になる疑問について、一つひとつお答えしていきます。
Q1. ハイオク仕様車にレギュラーを入れても大丈夫?
A. 緊急時以外はおすすめしません。
すぐに壊れることは稀ですが、エンジン本来の性能を発揮できず、パワーダウンや燃費の悪化を招く可能性があります。 最近の車は、オクタン価の低い燃料が入るとノッキングを防ぐためにエンジンの出力を自動で抑える機能(ノックセンサー)がついています。しかし、これはあくまでセーフティ機能であり、長期的にはエンジンにダメージを与えるリスクもゼロではありません。車の寿命を考えるなら、メーカーの推奨に従いましょう。
Q2. 逆に、レギュラー仕様車にハイオクを入れる意味はある?
A. 性能向上はほぼ期待できませんが、メリットがゼロではありません。
レギュラー仕様のエンジンは、ハイオクを入れてもその高いオクタン価を活かしきれません。そのため、パワーアップや燃費向上はほとんど体感できないでしょう。 しかし、多くの石油会社のハイオクにはエンジン内部を綺麗にする「洗浄剤」が含まれています。この洗浄効果を期待して、エンジンコンディションを保つ目的で数回に一度ハイオクを入れるという使い方もあります。
Q3. 間違えて違う油種を入れてしまった!どうすればいい?
A. まずは落ち着いて!絶対にエンジンをかけないでください!
対処法は状況によって異なります。
- 給油中に気づいた場合: すぐに給油を中止し、スタンドの係員に報告してください。
- 給油後、エンジン始動前: 絶対にエンジンをかけず、キーもONにしないでください。燃料ポンプが作動すると燃料がエンジンに送られてしまいます。スタンドのスタッフに相談するか、JAFやロードサービスに連絡して燃料の抜き取りを依頼してください。
- エンジンをかけてしまった後: すぐに安全な場所に車を停め、エンジンを切ってください。その後、JAFや修理工場に連絡しましょう。
- 【特に危険】ガソリン車に軽油を入れた場合: エンジンをかけると黒い排気ガスが出て、やがてパワーがなくなり停止します。燃料系統全体の洗浄や部品交換が必要となり、高額な修理費用がかかる可能性が非常に高いです。
Q4. 燃費はハイオクとレギュラーで変わる?
A. 「ハイオク仕様車」であれば、ハイオクを入れた方が燃費が良くなる傾向にあります。
エンジンが設計通りの最適な状態で燃焼するため、結果的に少ない燃料で走れることがあります。ただし、ガソリン代の価格差を埋めるほど燃費が向上するかは、車種や運転スタイルによります。
まとめ:基本は「メーカー推奨」が最適解
今回はガソリンの種類と選び方について解説しました。最後にポイントをまとめます。
- 自分の車の推奨燃料は「給油口のフタ裏」で確認!
- ハイオク仕様車にレギュラーを入れ続けるのはリスクあり。
- 間違えて給油したら、絶対にエンジンをかけずに専門家へ連絡!
車の性能を100%引き出し、長く大切に乗り続けるためにも、基本はメーカーが指定したガソリンを選ぶのが最も賢く、安心できる選択です。

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