この記事の監修者:ENEOSモビリニア リテールサポートマーケティング担当 (自動車保険有資格スタッフ / 国家資格整備士/WEB解析アナリスト) ENEOSグループの一員として、給油から整備、保険のご相談まで、お客様のカーライフをトータルでサポートする「ENEOSモビリニア」。本記事は、事故対応の経験も豊富な現場のプロフェッショナルが監修しています。

はじめに:「まさか自分が…」自損事故は、突然やってくる
深夜の雨道、慣れないカーブでハンドル操作を誤り、ガードレールに「ガガガッ…!」という鈍い音。幸いケガはないものの、頭が真っ白になり、心臓が激しく鼓動する…。
自損事故は、どんなに気をつけているドライバーにも起こりうる、身近なトラブルです。 パニック状態の中、「警察は呼ぶべき?」「修理代はいくら?」「保険は使えるの?」と、次から次へと不安が押し寄せてきます。
ご安心ください。この記事は、そんな万が一の時の「お守り」です。 私たちクルマのプロが、事故直後の正しい行動から、費用のリアルな話、保険を賢く使う判断基準まで、具体的かつ分かりやすく解説します。
STEP1:まずは落ち着いて!事故直後に命と安全を守る3つの行動
何よりも優先すべきは、あなた自身の安全確保と、二次災害の防止です。以下の手順を冷静に行ってください。
- 安全な場所へ車を移動させる もし車が動くなら、ハザードランプを点灯させたまま、後続車の通行を妨げない路肩などの安全な場所へ移動させましょう。動かせない場合は、無理に動かす必要はありません。
- 二次災害を防ぐための警告 三角表示板や発炎筒を、車の後方に設置します。これは、後続車に事故の発生を知らせ、追突などの二次災害を防ぐための非常に重要な作業です。 (ファクトチェック:高速道路上での故障・事故時の停止表示器材(三角表示板など)の設置は、道路交通法で義務付けられています。怠った場合、罰則の対象となります)
- 負傷者の確認と救護 単独事故だと思っていても、衝撃で歩行者が巻き込まれていたり、同乗者がケガをしていたりする可能性があります。必ず周囲と車内を確認し、負傷者がいれば、迷わず**119番(救急車)**を呼びましょう。
STEP2:必ず連絡!警察と保険会社への正しい伝え方
安全確保ができたら、次に必ず行うべき連絡が2つあります。
1. 警察(110番)への連絡【これは法律上の義務です】
「ケガ人もいないし、物損だけだから…」と、警察への連絡をためらう方がいますが、絶対に連絡してください。 なぜなら、以下の2つの重大な理由があるからです。
- 理由①:法律で定められた「報告義務」 事故の大小にかかわらず、運転者には警察へ事故を報告する義務があります(道路交通法第72条)。これを怠ると「報告義務違反」となり、罰則の対象となります。
- 理由②:保険請求に必須の「交通事故証明書」が発行されない 後で解説する自動車保険を使って修理費などを支払う際に、警察が発行する**「交通事故証明書」**が原則として必要になります。警察に届け出ていないと、この証明書が発行されず、保険金が支払われないという最悪の事態になりかねません。
【プロの経験談】警察に連絡する際に伝えること 110番すると、まず場所を聞かれます。慌てず、**「〇〇線の、△△インターから〇km地点です」「近くに〇〇というコンビニがあります」**など、目印を伝えましょう。電柱の管理番号を伝えるのも非常に有効です。その後、状況(自損事故、ケガ人の有無など)を簡潔に話せば、あとは警察官が誘導してくれます。
2. 加入している保険会社への連絡
次に、ご自身が加入している自動車保険の事故受付窓口へ連絡します。保険証券やアプリなどに記載されている事故受付専用ダイヤルに電話しましょう。今後の手続きの流れを案内してくれます。
STEP3:【費用と保険のリアル】修理費はいくら?保険は使うべき?
多くの方が最も心配される、お金の話です。プロの視点で正直に解説します。
ガードレール・電柱の弁償費用は思ったより高額
記事の元の情報にある価格は、あくまで「モノ」自体の価格です。実際には、これに**「古い設備の撤去費用」「新しい設備の設置工事費用」「作業員の交通誘導にかかる人件費」**などが上乗せされるため、総額は数十万円にのぼることも珍しくありません。
- 費用の補償: この費用は、自動車保険(任意保険)の**「対物賠償責任保険」**でカバーされます。ほとんどの方が「無制限」で加入しているため、自己負担なしで対応できるケースがほとんどです。
自分の車の修理代は「車両保険」の種類に注意!
自損事故で壊れたご自身の車の修理代は、**「車両保険」**でカバーされます。しかし、ここで非常に重要な注意点があります。
- 「一般条件(オールリスク型)」: 自損事故をカバーできます。
- 「エコノミー型(車対車+Aなど)」: 保険料が安いタイプですが、自損事故は補償の対象外です。
ご自身の車両保険がどちらのタイプか分からない場合は、すぐに保険証券を確認するか、保険会社に問い合わせましょう。
【プロの警告】保険を使うと、翌年の保険料が上がります 対物賠償保険や車両保険を使うと、翌年のノンフリート等級が3等級ダウンし、さらに「事故有係数」が適用されるため、保険料が大幅に上がります。(※保険会社・契約内容によります)
修理代の見積もり額と、保険を使った場合の保険料アップ分を比較し、どちらが長期的に見て得かを冷静に判断する必要があります。
まとめ:万が一の時こそ、プロを頼ってください
自損事故は、誰にでも起こりうるトラブルです。しかし、正しい知識さえあれば、慌てず、そして損をすることなく対処できます。
- まず安全確保と二次災害防止
- ケガ人がいなくても、必ず警察(110番)に連絡
- 保険会社に連絡し、今後の指示を仰ぐ
- 保険を使うかは、修理見積もりを取ってから慎重に判断
とはいえ、一番は事故を起こさない安全運転です。日頃から心に余裕を持ってハンドルを握りましょう。
もし、愛車に傷やへこみができてしまい、「修理代はいくらだろう?」「保険を使うべきか迷う…」とお悩みでしたら、ぜひお近くのENEOSモビリニアにご相談ください。 経験豊富なスタッフが、お客様にとって最善の方法をご提案し、修理のお見積もりから保険利用のご相談まで、親身に対応させていただきます。
サービス予約サイト (yoyaku.eneos-mobilineer.com)
免責事項
本サイトでは、読者の皆様に有益な情報を提供できるよう努めておりますが、掲載された情報のご利用は、ご自身の判断と責任においてお願いいたします。
また、情報の正確性には万全を期しておりますが、内容を保証するものではありません。リンク先のサイト様が提供する情報についても同様です。